HRTの薬も進化する
女性ホルモンを補充する薬には、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類がある。現在、黄体ホルモンは飲み薬にのみとなっているが、卵胞ホルモンには貼り薬もあり、2つのタイプから選択できる。
「HRTでは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを組み合わせて使うのですが、卵胞ホルモンの飲み薬も数種類あります。胃や肝臓が丈夫な人は飲み薬で全く問題はないのですが、実際には肝臓に多少の障害がある人や薬を飲むと胃の調子が悪くなるような人もいるんですね。
そういった人のために貼り薬が開発された訳です。初期のタイプだと、ホルモンをアルコールに溶かしたゼリーが入っていたので、アルコール過敏症の人は使えない。そこで新しくシールタイプが登場し、ホルモンの用量 や溶かし方、ノリの配合が違うものが何種類かあります。
ただ、貼り薬は24時間とか、48時間とか貼っていないとダメなんです。貼りっぱなしなので、絆創膏などでかぶれる人には使えません。ノリの強いものならはがれにくいですが、洋服の上げ下げで落ちてしまったりもします。
ヨーロッパでは、もう一つ塗り薬があるんです。これだと吸収されるのに、だいたい10分くらい。皮膚の表面 に残ってもベタベタしないし、飲み薬と違って皮膚から吸収されるので胃や肝臓にやさしい。ずっと貼っている煩わしさがないのが特徴となります。
私も実際に使ったことがありますけれど、使い心地は悪くないです。日本でも認可されれば、利用者としての選択の幅が広がっていいと思いますね」。
HRTを受けるには
実際に、HRTを受けたい場合は、ホルモン補充の薬を使用するのに医師の処方箋が必要不可欠となるため、更年期外来のある婦人科で受診することになる。どこででもHRTを行っているわけではないので、事前のリサーチも必要だ。
また、女性ホルモンが低下している誰もが、HRTを受けられるというわけではない。乳ガンや子宮体ガン、重い肝機能障害がある人のほか、絶対に受けられない訳ではなくても、慎重にするべき病気もある。いずれにしても、HRTにあたっては、体の機能や健康状態の検査、医師の指導が必要となる。