プラセンタは人間の体にどのように作用するのだろうか。
プラセンタには、必須アミノ酸をはじめ、タンパク質、酵素類、脂肪酸、糖質、ミネラル、ビタミン、ムコ多糖体、各種成長因子など、人間に必要なあらゆる栄養素と体の働きを活発にする生理活性物質が豊富に含まれている。
まさに栄養素の宝庫と言えるが、これまで確認されている薬効作用は、
1. 末梢血管・血行促進作用
毛細血管の血液循環を促進し、血流を増加させる。
2. 呼吸促進・細胞賦活作用
細胞や組織の呼吸を促進すると同時に、欠損細胞の回復を促進する。
3. 抗炎症作用
紫外線の刺激による炎症や火傷の炎症を抑えると同時に、壊れた組織の修復を促進する。体内における炎症や潰瘍などにも同じ働きをする。
4. 肉芽形成促進作用
火傷、損傷、傷、術後の傷、潰瘍、炎症などの回復を早めると同時に、欠損した細胞組織を復元する。
5. 活性酸素消去作用
病気を誘発する活性酸素を除去し、酸化を防ぐ。
6. 細胞分裂増殖作用
細胞分裂を促し、加齢とともに低下する細胞を再生する作用にすぐれる。
7. 血液凝固抑制作用
血液をサラサラにする。
8. 鎮痛作用
痛みを抑える。
などがある。
これら広範囲の薬効作用から、糖尿病、胃潰瘍、肝臓病、自律神経失調症、更年期障害、腰痛、膝関節症、リウマチ、神経痛、高血圧、慢性腎炎、アトピー性皮膚炎、疲労回復等々に効くという臨床効果 が報告されている。
ほとんどの慢性病を改善する効果があるということになる。日本ではすでに、「ラエンネックス」「メルスモン」などの医療用医薬品が、十二指腸潰瘍や胃潰瘍、肝機能改善、更年期障害の改善などに使われている。
一般用医薬品や健康食品・化粧品原料の製造販売を行っているスノーデンでプラセンタの研究開発に携わっている高橋博士に話を聞くと、
「プラセンタは守備範囲が非常に広いんですよ。プラセンタエキスの薬効・有効性は広範囲に及び、研究素材としてアトラクティブなターゲットになっています」
と言われる。
なかでも痛みを軽減する効果や選択性の高い活性酸素消去能の面から、医療面 、美容面に福音をもたらすものと期待されている。
病気になったり老化を早めたりする原因の1つに活性酸素・フリーラジカルの存在がある。いろんな病気を誘発する怖い存在だが、人間の体になくてはならないもの。だがありすぎるのもよくない。
その活性酸素は、呼吸をしただけでも体の中に発生するが、紫外線に当たると大量 に発生し、人間の体はそれを消去できなくなってしまう。
「よく妊婦さんが真夏に薄着で平気で太陽に当たっています。本来なら大量に活性酸素が発生してもおかしくないのですが、実際には悪影響は出ていないんですね。体の中に強い抗酸化力を持っているに違いないというのが、プラセンタの研究をはじめたきっかけですが、水溶性プラセンタエキスにはビタミンE、Cに勝る強い抗酸化力があったわけです」
また高橋博士は、人間の体にとって基礎になるのは細胞だと考えている。
「臓器にしても肌にしても基礎になるのは細胞ですから、細胞を活発に代謝させることが健康でいられる条件なんですね。自分の身体がいつも同じようにコントロールできているのは、細胞が分解し、再生しているからです」
細胞が弱っていると、どんな栄養のある食物を摂っても細胞に栄養が行きわたらない。逆に細胞を活性化させると栄養を吸収するようになり、血管を若く強くし、神経も正常にしていく。神経の細胞が蘇生すると、ホルモンや免疫機能が改善される。すると体はどんどんよい方向に改善されて元気になっていく。
つまり、細胞の賦活は病気の改善にとって重要なカギを握っているというのだ。
そういうことからすると、活性酸素消去作用と細胞分裂増殖作用、細胞賦活作用のあるプラセンタエキスは、まさにすぐれた素材であり、それを活用すればすぐれた医薬品、化粧品、健康食品を開発ですることがきるのだ。様々な薬理作用が自然治癒力を高め、ストレスに負けない強い体をつくってくれるということだ。
このようにすぐれた作用を持つプラセンタだが、医薬品としてはもとより、エキスを配合した健康食品、化粧品としても広く使われている。
そこで素朴な疑問としてまず第1に出てくるのが、プラセンタをどうやって入手し、その安全性は大丈夫なのだろうかということだ。