バランスを崩したと自覚したらすぐ受診を
さて、どのくらいの期間、治療をすれば治るのか。
「漢方を飲み、鍼灸をし、あるいはホメオパシーによる治療をしてどのくらいで治るかというのは非常に難しいですね。気血が整うまでとしか言いようがないですね」
アレルギー疾患のようなものは比較的早期に治るが、東洋医学的にいうと、バランスを崩してかなり経ってから治療に来るので、ガンを治すことはそう簡単なことではない。
「その意味でも、バランスを崩したと自覚したら、すぐに来ていただきたいですね」
しかし、人によっては自覚症状がまったく出ない人もいる。また、問題を抱えていても体表面 に出てこないよう抑え込んでしまう人もいる。体をできるだけ長持ちさせようと適応させた結果 そうなってしまうのだ。それでは治るものも治らなくなってしまう。微かなサインでも見逃さないことが大事という。
これまで下谷医師はガン患者50〜60例は診てきているということだが、驚異的な例として、70代の膵臓ガン患者(男性)の事例を紹介していただいた。
「その患者さんは西洋医学の診察の結果、転移はしていないので手術を勧められたらしいのですが、どうしても手術はしたくないということで来られたのです。腹部にまできていて、触ってわかるほど大きくなっていました。直径7〜8センチはありましたね。治療を始めて1年ごとに写真を撮っていますが、腫瘍の大きさは変わらないのですが、ご本人は元気に暮らしています」
ガン治療には患者自身の努力も欠かせない。食事を工夫することで考えてもいなかった効果 も出てくるからだ。
「私どもには末期ガンの患者さんも来られます。ぜひ治してほしいと電話をかけたこられる方もいらっしゃいます。しかし、あまり過大な期待を抱かれると治療がやりにくいので、そういう場合はお断りすることもあります。ただ、たいていの方はご自分でもできるだけのことをしたいということで来られるので、良識をもって治療に当たっています」