介護を考える
そして要介護の認定を受けると、介護サービスを受ける事ができる訳だが、このサービス自宅にいることを尊重した在宅介護サービスと各種施設に入所する施設介護サービスの2種類に大きく分けられており、ここで利用者は一つめの選択をする事となる。要支援者も含め、在宅介護サービスを利用することを選ぶと『介護計画書(ケアプラン)』を製作しな
ければならない。
ここで活躍するのがケアマネージャーで、鈴木さんが「病気や病気から起こる障害などで、今まで通りに生活できなくなった時に、いろんなサービスを調整して、その人なりの生活を立て直すお手伝いをする」というように、要介護者が必要なサービスを選択できるようにサポートしてくれるのだ。
連携プレーで多様なサービスを充実させる
鈴木さんが所属する在宅介護支援センターを設置し、運営を委託している品川区では、介護保険の導入にあたって行政が積極的に働きかけ、地域に密着した介護サービスを展開している。
「品川区では支援センターが中心となって、区役所の出先機関のような形で申請を受付けますので、かなり利用者への便宜は図れていると思います。介護サービスを必要とされる高齢者の生活の実態を把握できるのがケアマネージャーということで、本当に必要としているサービスが何なのかを理解してあげられますし。導入時は戸別訪問で説明に回ったりして、大前提に利用者が選べるシステムということですから心苦しい部分もありましたが、行政主導型であったことで介護保険という制度がスムーズに認知され、必要なサービスを提供できたところもあ
ります。
それに、区が支援センターの運営を全面的に委託しているといってもバックアップ態勢が整っているんです。支援センターが動きやすいようにヘルパーステーションを併設したり、家事支援の家政婦紹介所や訪問看護婦を管轄する医師会も、地域で効率よく回れるような形で組織化したり。緊急事態にもこまめに対応できるんですね」
ただ、高齢者を支えている中で、どうしても在宅介護が無理なケースが出てくるのも現実という。
「やはり、ひとり暮らしなど在宅が無理になった場合の受け入れ先として、特別養護老人ホームといった施設の必要性を痛感しています。そういう態勢が整ってこそ、介護保険も生きてくるのではないかと思います。あと、ケアマネージャーの立場から言えるのは、所得が低い方への対策ですね。
本当に所得が気になる方は、実例としては少ないですが、毎日来てもらっていたヘルパーさんを1日おきにするとか、そういった工夫をされている方もいます。自己負担が1割といっても、貯蓄を切り崩しながら生活保護を受けないように、細々と生活している人にとっては大きな負担ですよね。今はヘルパーさんについては3%の減免措置もありますが、デイサービスなど他の介護サービスでも軽減策があってもいいのではないかと思います」