血圧コントロールには「人迎」刺激
「人迎(じんげい)」とは首の中間、のどぼとけの両脇、指先で触れると脈の拍動を感じるところのことである。ここには頸動脈洞という、脳へ行く血液の見張り場所(血圧レセプター)がある。ここで血液量と酸素
一副院長の竹之一一父親.竹之譲氏の姿に憧れ、この世界を目指すようになったという。鐵灸に対する思い入れは深い量がチェックされ、その過不足に応じて心臓に指令をだし、その働きを促進したり抑制したりする。手のひらや指でここを圧迫するとレセプターは圧を強く感じて、血流量が多いと誤解し、心臓に血流を少なくするように指令を出す。こうして心臓から全身に送り出される血液量が少なくなれば、当然のことながら血圧は下がることになるのだ。
では、どのように刺激を与えればよいのだろうか。素人でも簡単にできる方法としては「押す・揉む・叩く」などがある。ここでは「押す」方法を用いた高血圧治療を紹介しよう。
人さし指、中指、薬指の3本一緒に、または親指だけを「人迎」に添える。血管が拍動しているのを確認してから、片方ずつ5〜7回押すか、首を肩の方に曲げる。この際、決して両側一緒に行わないようにしてほしいという。指で押す場合はもちろん、首を曲げる場合も、連続して片方に5〜7回曲げた後、逆を行うようにしよう。両側を一挙に行うと、人によっては刺激が大きくなりすぎることもあり、脳貧血や失神を招く危険があるからだ。
これを1日朝・昼・晩と3回行う。やりすぎては、これもまた大きすぎる刺激となりかねないので、回数を守って継続して行うことが大切だ。
早ければ1週間から10日くらいで効果がでてくるという。降圧剤を飲んでいる人もツボ療法を並行して取り入れることで、薬の量を減らすことにつながる。
それぞれの人に合わせた治療を
人に個性があるように、ツボにも個性がある。同じツボを同じように刺激しても、人によってでてくる効果には違いがある。また高血圧の原因自体も、ストレスからくる自律神経の亢進であったり、ネバネバの血液であったりとさまざまだ。
「患者さんの訴えに応じて、『ツボ加減』を変えています。どのツボを刺激することがその患者さんにとっては適切なのか、またその際、灸によって熱刺激を与える方が良いのか、それとも鍼で組織を壊す刺激を与える方が良いのかなど、人によって加減して治療を施しています。そして鍼ならばなるべく痛くないように、灸ならばなるべく熱くないように、跡が残らないように、ということにも気をつけていますね」
■ツボ刺激に使える身近な道具
1)タバコ灸:タバコの火をツボに近づけ、「熱い」と感じたらすぐ離す。これを7〜15回繰り返す。
2)つまようじ:5、6本を輪ゴムで束ね、皮膚を傷つけないくらいの強さで刺激、1、2と2回押して、3、4と休む4拍子で行う。
3)ヘアピン:強い刺激が必要な場合は2本に分かれている方で、そうでない場合はカーブのある方を用いる。押し方はつまようじと同じ。
4)ヘアドライヤー:温風を当てる。ツボ周辺がポカポカと温まってくるまで行う。
5)歯ブラシ:ツボを中心に皮膚を軽くブラッシングする。皮膚がポカポカと温まるまでこする。