国際統合医療研究所が韓国の『三星医療院』
(サムソン.メディカル.センター)と提携
国内の需要に供給が追いついていない状況下で、外国の施設でPET検査を受けるためのサービスが登場した。神奈川県大和市に本部を置く「国際統合医療研究所」(代表・杉野孝氏)が、韓国でも屈指の医療施設「三星医療院(サムソン・メデイカル・センター)」と提携し、『韓国PET検査ツアー」を開始したのである。
国際統合医療研究所の代表・杉野孝氏は「日本国内でPET検査の希望者が多いのですが、検査施設があまりにも少ないのです。それなら日本よりPET検査が普及している韓国へ希望者を連れて行けばよいと考えました。
アメリカですと行くまでに約9時間もかかりますが、韓国でしたら約2時問です。身体的にも金銭的にも負担が少なく、また診察担当医が日本語で対応するので、言葉の不安もありません」という。
提携先の「三星医療院」は韓国のサムソン財団が1994年に設立した総合病院。4万5000平方メートルの敷地に、地上20階地下5階の本館、別館、付属病院が集合している。38の診療科と100あまりの特殊クリニックがあり、ベッド数1263の入院施設を保有している。約800人の医師、約1000人の看護婦、総スタッフ数約3800人のマンモス総合病院である。
PET検査科では同ツアーのために特別チームを編成し、日本語で対応できる人員をそろえている。約2時間ほどのPET検査だけでなく、70項目以上の血液検査も同時におこなう。
すでに第一回目のツアーが実施され、参加者からこれまで抱えていた不安が解消されたという声が出ている。
「今年4月に受けた健康診断で腎臓に影があるといわれました。そんなときに今回のPET検査ツアーを知り、思い切って参加してみたのです。三星医療院は日本でもあまり見たことがないほど大規模でまず驚きました。検査自体は2時間と短く、検査医師が日本語で話してくれたので何の不安もありませんでした。帰国して一週間が経ったころ検査結果が送られてきたのですが、心配していた腎臓の影はガンではありませんでした。喜ぶと同時に、もし手術してからガンでないことがわかったとしたら、いたずらに体を傷つけるだけだったので、PET検査を受けて本当によかったと思っています」(大阪府・小林武さん 68歳)
このツアーはPET検査だけでなく、東洋医学の観点から韓国の代表する健康法を体験できるのも特徴だ。
最近徐々に知られてきた韓国式サウナ「汗蒸幕」(ハンジュンマク)エステ、韓国の生薬市場の見学、薬膳料理体験、韓国式マッサージ療法など数多くの健康法体験が含まれている。
「ガンの早期発見はやはり西洋医学でおこなう範疇だと思います。しかし西洋医学だけで十分ではありません。そこで東洋医学の範疇である各種療法を体験してもらうことで、西洋医学と東洋医学を組み合わせた『統合医療』が今後医学界で主流になってくることを認識してもらいたいのです」と杉野孝代表は国際統合医療研究会の設立趣旨を同ツアーに反映させている。
第2回目のツアーは8月後半に予定されているが、予定参加者数をオーバーする予約が入っている。参加希望者が多いため、9月以降は毎週ツアーを実施する予定であり、出発地も東京、大阪、福岡、札幌と大幅に増やした。
これほど参加者が殺到するのは、ガンに対する不安、つまり決定的な治療方法がない現状のあらわれである。治療法が確立されていないのであれば、『早期発見』がガン治療のカギとなる。
厚生労働省は昨年度から健康づくり運動「健康日本21」をスタートさせているが、目標のひとつとしてガンの早期発見を目的とした「ガン検査の受診者を五割増やすこと」を打ち出している。ガンの早期発見は患者の精神的な負担だけでなく経済的な負担も軽減することを考えれば、治療だけでなく早期発見に力を入れるべきなのである。
PET検査はガンの予防の段階から治療効果の確認、術後の経過観察まで用途が幅広い。今後、さらに認知度が向上し有用性が一般化されれば、ガン検査に必要不可欠な装置となるだろう。