快眠のための散歩のすすめ
睡眠は、光の影響を受けることも最近の研究で知られている。本来、人間の体のリズムは25時間で1周期になっている。この本来の概日リズムは、屋外の太陽光に近い明るさ(高照度光)にあたることで、24時間でリセットされる。
特に、朝のうちに高照度光を受けると概日リズムが早い方向にずれ、睡眠の時間帯が早まって、寝つきがよくなる。反対に、夕方近くに高照度光を受けると概日リズムが遅い方向にずれて、睡眠時間帯が遅くなるのだ。
高齢者などが、健康のために午前中に屋外を散歩する人が多くいるが、これは寝つきをよくするためにも合理的な方法だ。逆に、夕食後、すぐ眠くなってしまうという人は、夕方に屋外を散歩して光にあたると有効的。若い人でも、寝つきの悪い人は、なるべく午前中に光にあたるようにすると、昼間は身体や脳の活動が盛んになり、夜は活動レベルが下がって、よりよい睡眠がとれるようになる。
また、寝つきをよくするには、夕食後または就寝前の入浴も効果的だ。睡眠は体温が下がっていく時期に起こりやすいので、入浴でいったん体温があがり、少し涼んで体温がさがっていく頃に床に入ると入眠しやすい。ただし、湯温が熱すぎると交感神経の働きが刺激されてかえって眠りにくくなるので、風呂の温度は42℃以下のぬるめが適当だ。
床に入ってからの入眠法は、なるべくリラックスして、無理に眠ろうという意識をそらすことが大切。そのためには、光の刺激を避け、部屋を暗くして、ラジオや好きな音楽を聴くなどする。自分の興味に応じて、語学や落語、お経のテープなどを繰り返し聴くのが有効という人もいる。
自己催眠の一種である「自律訓練法」は、テープなども売られており、数ヵ月の練習で心身の緊張を和らげる方法をマスターすることもできる。それぞれに一番適した方法で、自分なりの入眠法を探してみよう。