沈黙の臓器「肝臓」 (予防医学、自然療法健康ガイド)
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沈黙の臓器「肝臓」

沈黙の臓器「肝臓」
〜職場の健康診断などで有名になったGOT、GPTとは〜

健康な人ではGOTの値の方が高い|肝機能検査法GOT、GPTは、いまや酒の肴になるほど知名度が高まった。GOTは「グルタミン酸オキサル酢酸(さくさん)トランスアミナーゼ」の欧文の頭文字をとった用語。

肝臓のほか、心筋や骨格筋の細胞中にもある。一方、GPTは「グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ」の頭文字。ほとんどが肝細胞の中にある。二つともアミノ酸をつくるのをうながす酵素だが、肝細胞がおかされ膜が破れると、血液中に出てきて、量がグンと増える。

 そこで、GOT、GPTの数値を測れば、肝機能の異常がチェックできるわけ。GOTの正常値は、血液1ml中に5〜40単位。GPTは同5〜35単位。ふつうはGOTの数値の方が高いが、急性肝炎が進んでいるときは、GPT値の方が高い。

毎晩飲む人は検査前日に禁酒しても数値は高い

 なお、検査の直前に運動したり前夜に酒を飲んだりすると、数値は少し高くなるのが一般的。また、酒を毎晩飲んでいるような人は、前夜だけ禁酒しても数値が高くなるという。肝機能を検査するにはともに優れた方法として活用されているわけだが、肝臓には500以上もの機能があるといわれている。数種類の検査では全容はとても把握しきれない。GOT、GPT正常を祝って乾杯! もホンの気休めにすぎないかもしれないので、油断は禁物。


■増えている目本人のアルコール性肝障害

酒の消費量の延ぴにつれて肝臓病忠者も急増

 アメリカやヨーロッパにくらべ、わが国ではアルコールによる肝臓障書は少ないといわれていた。しかし、アルコールの消費量が少しずつ増えるにつれて、肝臓病患者も増えている。

1.ウイスキーや焼酎など、濃い酒を消費する傾向が強くなった。
2.飲酒を習慣化する年齢がどんどん若くなっている。
3.女性の愛飲家が飛躍的に増えている。

 などがおもな原因といわれている。"百薬の長"を通り越して"悲しい酒"にしてしまうドリンカーの行く末は。

1日当たりの肝臓の処理能力は5.5合

 体内に入ったアルコールは、ほとんどが肝臓で分解、処理される。その処理能力は、大人で体重1kg当たり1時間に0・1g。体重60kgとすると、一日24時間かかって144g。酒−合のアルコール量は26g。つまり1日当たりの処理能力は5.5合という計算になる。

 肝臓にとってアルコールは最優先処理事項であり、不眠不休で働く。そこへ毎日のように大量の酒が入ってくれば、いくらタフガイでもダウンしてしまう。しかも、酒飲みは肴をあまりとらない。肝細胞をつくっているのはたんぱく質なのだが、それが送られてこない。"無給"で、仕事ばかリ抑しつけられ'てはたまったものではない。その結果かアルコール性の肝臓障害だ。

どのくらいの酒量を飲めば肝臓病になるかというと、日本酒に換算して 1日 3合以上を5年以上続けるとアルコール性脂肪肝(肝臓に脂肪がたまった状態)に、1日3合以上を5年以上飲んでいる人が、ある日大量に酒を飲み、それがきっかけとなってアルコール性肝炎(黄疸が出て腹水がたまる状態。重病になる場合がある)に、1日5合以上を10年以上飲み続けるか、合計してそれに相当する量を飲むとアルコール性肝硬変(肝臓が大きく、かたくなって、機能が極端に落ちてくる)になるといわれている。

 最近、肝硬変の中に占めるアルコール性肝硬変の割合が増えてきている。


酒を偉康に飲むための原則

 では、"毒水" にしないためには、どんな飲み方がよいのか。

1.日本酒で1日−合程度
2.週に2日は禁酒日を設ける
3.食べながら飲む。

 これが3原則。たまにハメをはずして飲むのもいいが、それでも日本酒にして3合までがいいところ。特に若い人は脱線しがちなので、たとえ上役に勧められても、自分のぺースを守ること。ほかに、睡眠薬などを一緒に飲まない、楽しいムードで飲む、午前様にならないなども肝心。

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