善玉コレステロールか少なすぎると動脈硬化の危険
〜コレステロールには"善玉"と"悪玉"がある〜
動脈硬化とは、動脈の壁が弾力を失って、かたくなった状態だ。動脈の内壁に脂肪がたまったり、カルシウムが沈着したり、壁の筋肉内に弾力のない線維がふえてきたりして起こる。
そうなると、動脈の内腔(ないくう)が狭くなり、血液が通りにくくなって、脳卒中や心筋梗塞など、生命にかかわる重大な病気を起こす。
その動脈硬化の原因となる脂肪の一つとして、一時期、悪者に仕立てあげられ、肩身の狭い思いをしていたのがコレステロール。タコやイカなども悪者育成に加担しているとして敵視された。
ところが、研究が進むにつれてコレステロールの中にも"善玉"(HDL)と"悪玉"(LDL)があることがわかり、善玉は育成、悪玉は当然ながら抑制の方向で、健康管理対策などが行なわれている。
コレステロールのおもな働きは、脳神経、性ホルモン、副腎皮質ホルモンの材料となったり、脂肪の消化に必要な胆汁酸の材料となること。からだの中のコレステロールのうち、3分の2は体内で合成され(おもに肝臓でつくられる)、3分の1を食べ物からとっている。
"善玉"が少ないと動脈の掃除ができなくなる
悪玉コレステロールは、呼び名のとおり、動脈壁にへばりついて動脈硬化を促進する。
一方、善玉コレステロールは血管の清掃役。悪玉をはぎとり、動脈硬化を防ぐ働きをしている。
その正常値は、血清1dl中に善玉40mg以上、悪玉170mg以下。もともと悪玉の方が大勢を占めている。
総量が多ければそれだけ悪玉の勢力が強く、動脈硬化の危険性も高まるわけ。悪玉が210mgを超えると要注意とされている。
われわれがいう「コレステロールが高い」状態だが、善玉が40mgを下回った場合も問題。人手不足で動脈の掃除がきれいにできなくなるからだ。
多勢に無勢では、結果は明らか。動脈硬化が始まり、やがて脳や心臓の病気を招くようになる。