アルツハイマー型痴呆症に朗報
ここ最近、ブレイン・フードで最も注目を集めたのが、魚の脂肪に多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)。
DHAとEPAは、脳の神経組織の発育や機能の維持に重要な役割を果たすといわれている。特にDHAは脳の中のニューロンという神経細胞の先端に含まれていて、これが不足すると情報伝達がうまくいかなくなり、学習や記憶能力に大きな影響を与えることがわかっている。
多く含まれる食品は、とろ・すじこ・はまち・まいわし・ぶり・さばなどの脂肪分が多い魚。近年、日本ではこうした魚類を食べなくなったことにより、DHAの欠乏が起こりアルツハイマー型痴呆症などの脳の障害が増えたのではないかと予測されている。
よって、アルツハイマーに有効な栄養源として、DHAやEPAはポピュラーなものとなったが、最近では『イチョウ』の若木の根や葉に含まれている成分も注目を集めいている。もともとイチョウから抽出されたエキスは、ドイツやフランスなどで痴呆症や血行障害、また動脈硬化や肩こりの治療薬として古くから使われている優れ物(日本では薬品ではなく健康食品として販売されいる)。
イチョウにはカテキンやフラボン他20種類以上の成分が含まれており、その中でも『ギンコライド』が痴呆症によいと考えられている。このギンコライドは、脳組織内のブドウトウ濃度を高め、有害な乳酸の濃度を下げる働きを持っている。
その他『レシチン(ホスファチジル・コリン)』もおすすめできる成 分で、脳障壁を通り抜け脳細胞に達して記憶形成を助ける働きをしてくれる。最近、物忘れが増えたと感じ ている人は、記憶力を高めるアイテムとして覚えておきたい。
レシチンは食品でいうと豚のレバーや卵、大豆などに多く含まれており、コレステロールを正常値に保ってくれる働きもある。このレシチンの作用を、さらに高める『ホスファ ジル・セリン』も同時に注目されている。(表参考)
ブレイン・フードと呼ばれるこれらの健康食品は、高齢化社会に向けてますます需要が高まってきている。加齢により食が細くなってきた人にも、無理なく摂取できるサプリメントとしての形態は確立しつつあるので、積極的に食生活に取り入れてみるのもよいだろう。
注目のブレイン・フード
イチョウ
イチョウには強力な抗酸化物質(バイオフラボノイド)が含まれている。活性酸素(フリ−ラジカル)の働きを抑え、脳や腕などの血流を高める。イチョウ葉エキスがアルツハイマー型痴呆症に対して臨床試験で有効と確認され、ワシントンポストやニューヨークタイムズなどで報じられたことは有名。
レシチン
レシチンはホスファチジル・コリンとも呼ばれるリン脂質。体内でアセチル・コリンという物質に変化する。このアセチル・コリンが情報伝達物質の役割を果 たす。卵黄や大豆などに多く含まれている。生体膜・神経細胞・脳の構成成分として重要。乳化性がありコレステロールが血管壁に沈着するのを防ぐ。
ホスファジル・セリン
ホスファジル・セリンは細胞皮膜を強化する役割を果たす。加齢と共に脳内のホスファジル・セリンが減少すると、精神的に落ちこみやすくなったり、記憶力が低下したりする。ホスファジル・セリンは脳内伝達物質アセチル・コリンの生成を助ける働きがあり、記憶力を増強し脳の老化を防ぐといわれている。