アトピー性皮膚炎とは?
奇妙な現代病 アトピー
ギリシャ語で「奇妙な」という意昧のアトピー。さまざまなものに異常な反応を示し、原因が明確に特定できなかったことからその名前がついた、といわれている。現在のところステロイド剤の投与がおもな治療方法だが、一一方でさまざまな代替療法も効果芝発揮しはじめている。
皮膚を蝕む難治性の高いアトピー性皮膚炎とは?
近年、患者数の増加と難治性が社会的に問題となっているアレルギー性皮膚炎。しかしその原因には不明な点が多く、いくつもの要因が複雑に絡んでいることも少なくない。そこでまず、アトピー性皮膚炎の病因・病態や治療法などについて探ってみたい。
いくつかの要因が複雑に絡み合って発症するアトピー
「増悪、寛解を繰り返す掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因をもつ」というのが、日本皮膚科学会によるアトピー性皮膚炎(以下アトピー)の定義である。このアトピー素因とは遺伝、気管支ぜんそくアレルギー性鼻炎、アトピーなどのいずれか、あるいは複数の疾患、もしくは血清IgE抗体(免疫グロブリンE)を産生しやすい素因とされている。
改善されるまで こうした因子に加え、気密性の高い住宅に発生しやすいハウスダスト・ダニ(ヤケヒョウヒダニなど)の増殖、ストレス、食物アレルギー、微生物などによる刺激などが、主にアトピi増加の原因と考えられている。
そもそもアレルゲン(抗原)という異物が体に入り込むと、体内ではそれに対抗する抗体という物質を作り出す。そして抗体及び抗体を含む細胞は、細菌などを処理するため菌がいる局所に集まり戦いを繰り広げる。これが抗原抗体反応である。
ところが抗原抗体反応が病的な形をとるなどして、体に不利に働いた場合にアトピーのようなアレルギーが起こる。つまり細菌が体内に侵入した場合、菌の増殖を抑える免疫、抗原抗体反応に基づく炎症、組織の破壊というアレルギーが同時に存在することになる。
現在の医療ではアトピーの判断材料として、一般に血液検査項目の中のIgE検査、パッチテスト、RAST法などのアレルゲンテストが行われている。さらに皮疹の状態、かゆみの有無などから総合的な判断が下されるのである。
ところでIgEの正体だが、これは免疫反応に関わるたんぱく質の一種で、アレルゲンが体内に入った際に作られる抗体のこと。そして、体の中にあるマスト細胞(肥満細胞)と呼ばれる細胞の表面に結合し、体内に取り入れられたアレルゲンと反応した結果、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出される。それにより、湿疹やかゆみが引き起こされるというわけだ。